見っけ/スピッツ 全曲レビュー
全曲レビューします
スピッツ16枚目のアルバムです。せっかく配信されたので。
スピッツで未聴アルバムはありませんが、とげまる、小さな生き物、醒めないはあまりききこんでません。ライブは3回いった事があります。
そういうやつの全曲レビューと思ってください。すみません…
シングルカットされているのは「優しいあの子」だけなんですね
では
- 1. 見っけ
- 2. 優しいあの子(42ndシングル。NHK連続テレビ小説『なつぞら』主題歌)
- 3. ありがとさん
- 4. ラジオデイズ
- 5. 花と虫
- 6. ブービー
- 7. 快速
- 8. YM71D
- 9. はぐれ狼
- 10. まがった僕のしっぽ
- 11. 初夏の日
- 12. ヤマブキ
- 個人的な感想
1. 見っけ
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 3:08
イントロのシンセ、エレクトリカルパレードっぽい笑
今までのスピッツであまり聞いたことない音。
亀田誠治がメインで編曲に参加してるアルバムは三日月ロック以降9枚目でしょうか。
アルバムの表題曲はその後の展開を示唆するものですが、使用する音で新しさを見せてくる感じなのかな。
バンドのサウンドはいつも通り。曲自体は王道な気がします。ハイトーンがフックになっているくらいでしょうか。
王道なマサムネ節をきかせつつアレンジで飽きないように意識したアルバムになる事を予感させます。
2. 優しいあの子(42ndシングル。NHK連続テレビ小説『なつぞら』主題歌)
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 3:24
朝ドラなつぞらの主題歌です。主人公が幼少期を北海道で過ごすのですが
それを意識してか「氷を散らす風」や「コタン」などのワードが盛り込まれてます。
OPもアルプスの少女ハイジ的な感じでしたが
楽曲の中にもチャイムの音とか、ホルンの音とかが入っていて意識した曲になってます。
歌いだしが
重い扉を押し開けたら暗い道が続いてて
って暗めに始まるのが個人的には好きです。
なんか朝ドラの話ばっかりになってしまった…
3. ありがとさん
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 4:11
出ました!RIDE歌謡!!
RIDE知らない方はこちらから
スピッツやバンド以外の邦楽に聞きなれている人からしたらRIDEってちょっと聞きづらいと思うんですよ。
でもRIDE要素がしっかりのこっていながら、ポップに仕上がっているのがすごいですよね。間奏のピアノ伴奏とか、リズムを刻んでる鈴?の音とかがそういった効果を上げているんだと思うんですよ、多分。
自分達のやりたい事を尊重しつつそのように仕上げているメロディーと、アレンジが素晴らしいです。
4. ラジオデイズ
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 4:29
Aメロ刻んでるギターがめちゃひずんでますがサビでは音が一気にクリアになるので耳が安心します(?)。
2:00頃に入るラジオの声は草野マサムネロック大陸漫遊記の音源なのでしょうか?
こういった形で声が入るのは「ナナへの気持ち」を思いだしますね。
あとこの曲は韻をふんでるところでくすっときます、
1番で「僕じゃなくどこかの貴族」「汚した大切な記憶」と「変だね」「テンダネス」で韻踏んでますね。他にもあるかも。
5. 花と虫
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 3:49
リズムは「稲穂」メロディーや音は「魚」を彷彿とさせますが
ドラムとベースがリードするバンドサウンドに仕上がってます。
ラストサビ前にエレアコの音がはっきり入っているのですがスピッツでエレアコがこういう風に使われるの珍しくないですか。
あとラストサビでフレーズを二回繰り返してダメ押しするのもけっこう珍しい気がします。さっぱりしている曲なのでこういった気遣いが効いてきますね。
6. ブービー
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 2:53
アルバムの中の小休止的な曲でしょうか。
「大宮サンセット」とか「田舎の生活」とか「うめぼし」思いだします。
いつもブービー 君が好き 少し前を走る
水しぶき 中休み 高くはねる
とか具体的な事は出てこないのですが、登場人物の可愛さがにじみ出ていて好きです
2:53という短さも良いですね、こういう曲は長いとだるいので(失礼すぎる)
7. 快速
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 3:07
なんか不思議なイントロ!
インドの映画で絶世の美女が何か啓示してくるときみたいな音(?)
間奏で女性コーラスとはもっているのも新しくないですか。
若さがあふれてとまらない感じの曲で良いですね。
受験のCMとかに使って欲しいです。
8. YM71D
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 4:06
The smithのthis charming man的なイントロ。
この曲きになる事けっこう多くてまず、
1番サビ終わりや2番Aメロでもなのですが今回コーラスが多くないですか?
あと間奏のギターソロもディレイ使ってて今までにない感じですよね。
あとこの曲、歌詞がめっちゃ気になります。
「新しいヨロコビ」とか「反則の出会い」とか「初めてはこわいけど 指と指 熱を混ぜ合わせよう」
とか意味深な…
やっぱりチャーミングマンじゃないの…
歌詞和訳↓
https://denihilo.com/smiths/this-charming-man
9. はぐれ狼
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 3:46
ライブ映えしそうな曲。「三日月ロックその3」的な。
キメのポイントがあってかっこいいけどメロディーラインがマイナーにいくところがぐっとくる。生き物シリーズ。
10. まがった僕のしっぽ
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 4:47
この題名を見た瞬間に「波乗り」を思い出した…
ちょっと語彙が少なくて申し訳ないのですが
南米の山岳地帯の…なんかペルーみたいな…「コンドルは飛んでいく」のような音ですよね。
からのハードコア展開…
なぜこのペルー的な音からこの展開にもっていく考えが浮かぶのか…
不思議だけど結構癖になる。ライブでっけたら楽しそうです。
11. 初夏の日
作詞・作曲:草野正宗、編曲:スピッツ & 亀田誠治 4:00
ゆったりしててまたフォークっぽいよくあるやつか…と思いきや
Cメロで意外な展開があります。
退屈させない展開になってるのはほんとにすごい。
12. ヤマブキ
編曲:スピッツ & クジヒロコ 3:01
アルバム最後の曲。唯一の亀田誠治以外の編曲。
明るい未来を予感させるような曲に仕上がっていて通しできくとぐっときます。
個人的な見解なのですが、スピッツの曲って小市民が頑張る歌詞が多いんですよね…
応援歌なのに壮大になりすぎず、日々のくだらない挑戦が少しづつ明るい未来につながる事を感じてぐっときます。(語ってしまった…)
アウトロもしつこくなくサビからスッと終わるのが潔く心地よいです。
個人的な感想
全体通して使用する音の面で新しいチャレンジはありますが、基本的なメロディーなどはいつものスピッツです。
すこし異国情緒が感じられるところが特徴でしょうか。12曲ありますが曲時間も比較的短く通しで聞きやすいと思いました。
「見っけ」という題名のちょっとキュートな雰囲気が全体通して感じられて、
きき終わって少し前向きになれるようなそんなアルバムだと思います。
ただファン以外からするとタイアップ曲が少ないので若干しんどいかも。
初めて聞くアルバムとしてのお勧め度は微妙かも知れないです(個人の見解です)
たまにはハヤブサとかインディゴ地平線みたいな重いアルバムききたいな。
以上です。